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音を鳴らす、あらゆる機器に最適なオーディオアンプとして定番製品に!

日清紡マイクロデバイス社と言えば"オペアンプ"と"電源IC"を真っ先にイメージされる方が多いと思いますが、「音」に関してのエキスパート集団という側面も持っています。
「音」は私達の五感に直接届くものであり、設計するエンジニアのみなさまは神経を使い理想のイメージとの合わせ込みに苦労している(これから苦労する)のではないでしょうか?
本記事では、日清紡マイクロデバイス社が世界中のお客さまにご提供する多数のラインナップのなかから、一押しの「PWM信号入力のD級スピーカーアンプ/ドライバー NA1150」を、おススメの理由とともにご紹介します。


「NA1150」 :PWM信号で直接スピーカーを駆動する専用IC

「NA1150」は、マイコンから音声・効果音を出力する音声再生システムに、PWM入力のオーディオアンプとして使用できるオーディオスイッチングドライバーICです。
マイコンなどからのPWM変調された信号を直接スピーカーを駆動でき、PWM信号入力のD級スピーカーアンプとして機能します。また、「負荷診断機能」搭載により、スピーカーの断線やショートを検出可能で、音声インフォメーションを発する各種アプリケーションへの応用に最適です。

「NA1150」をおススメする理由は、以下3つのポイントです。
本記事では、この3つのポイントについてご説明してまいります。
1.「小型化」

2.「高音質」

3.「安心・安全」

1.小型化

音声再生システムの回路をスッキリ!

まず、1つ目のポイント「小型化」
についてご説明します。
日清紡マイクロデバイス社は、組込みソフトウェアベンダーであるCRI・ミドルウェア社(※)の「CRI D-Amp Driver」との組み合わせにより、高品質な音声再生を実現する
スピーカードライバーIC「NA1150」を開発しました。


従来の音声再生システムの場合(図1参照)
従来のディスクリート/音声ICでの構成は、PWM変調された音声信号は、D-Aコンバーター(DAC)でアナログ信号に変換後、ローパスフィルター(LPF)、電子ボリューム(EVR)といった信号処理を経て、オーディオアンプが増幅し、スピーカーを駆動させるという回路が一般的です。

「NA1150」を活用した音声再生システムの場合(図2参照)
対して日清紡デバイス社の「NA1150」を活用した場合の構成は、音声再生ミドルウェアを搭載したマイコンと接続するだけで、「マイコン」と「音声再生サウンドミドルウェア」、「NA1150」、「スピーカー」といった、部品点数を大幅に減らした非常にシンプルな構成で、高音質な音声再生システムを実現します。
部品点数が大幅に減ることで、小型化(省実装面積・開発工数低減)とコスト削減にも貢献します。

                     図1(OLD configuration)                                                                                     図2(NEW configuration)


※株式会社CRI・ミドルウェア(以下「CRI」 ) のサウンドミドルウェア「CRI D-Amp Driver®(ダンプドライバー)」と組み合わせることで、省電力・高効率かつ高品質な音声再生を実現します。

<音声再生ミドルウェア「CRI D-Amp Driver®」 と  オーディオアンプ「NA1150」>

近年マイコンの処理速度が早くなったことで、ソフトウェア(サウンドミドルウェア)でマイコンからPWM変調された音声・効果音を出力することができるようになりました。
ハードウェア(DACやSpeech Synthesis LSI)を使ったシステムに比べて、省実装面積・開発工数低減・部品点数削減のメリットがあるため、このサウンドミドルウェアを使ったシステムを採用するお客さまが増えています。

「NA1150」は、このサウンドミドルウェアを搭載したマイコンと接続するだけで、シンプルな構成で、高品質な音声・効果音の再生を省電力で実現できるオーディオアンプです。
「NA1150」を使用することでEMI対策も簡易になり、マイコンに「NA1150」を使うことで、簡易に音声再生システムが構築できます。

このシステム用のサウンドミドルウェア
「CRI D-Amp Driver®(ダンプドライバー)」の詳細はこちら

2.高音質

マイコンなどからの差動PWM信号でスピーカーを直接駆動することにより高音質を実現!

2つ目のポイント「高音質」
についてご説明します。
少しブレイクダウンしてデータシートを見てみます。
以下の画像は、「NA1150」を用いた基本的なアプリケーションです。
「NA1150」の入力端子をMCUのGPIOと直接接続し、MCUから出力されたPWM信号でスピーカーを駆動します。
マイコンからPWM信号をアナログ信号に戻さず直接入力するため(全てデジタルのまま伝送するため)、音質の劣化が極めて少なく、高音質を実現します。
また、複数デバイスを介在せず、PWM信号をダイレクトに使うことも高音質に繋がります。

動作原理としては下記に記載いたします。(NA1150データシート/P10から抜粋)

また、差動PWM入力対応もしているので、ノイズにも強く、高音質、さらに省電力も実現します。
実際に、どれだけの高音質を再現できるかについては、本記事内下部の「NA1150」を活用した音声再生のデモ動画にてご確認ください。


3.安心・安全

「負荷診断機能」搭載により、安心・安全!異常や過負荷の兆候を早期に検知

最後に、3つめのポイント「安心・安全」についてご説明します。
「NA1150」は、音声アラートが重要なシステムに求められる負荷診断機能※を内蔵しています。
(※負荷診断機能:システムの動作状況や性能を監視し、異常や過負荷の兆候を早期に検知する機能)
「NA1150」は、スピーカーハーネスの断線、ショート、自身の電源への天絡・地絡を検出し、マイコンに通知します。
オーディオアンプである「NA1150」が負荷診断機能を内蔵することで、システム設計が柔軟になり、将来的な拡張を見据えた設計を容易にします。
システムを設計するお客さまにより安定した、効率的で信頼性の高いシステム運用を提供します。

製品仕様

民生 車載
電源電圧範囲 2.6V ~ 5.5V
入力信号 PWM入力(差動/シングルエンド)
出力電力 Po Typ.1.5W (@V+ = 5V, RL = 8Ω, THD+N = 10%)
消費電流 Typ. 2mA(無入力時)
動作温度範囲 −40°C ~ 125°C
パッケージ/製品外形 DFN2323-8-GS(ESON8-V1): 2.3mm x 2.3mm x 0.427mm
VSP-8-AF: 4.0mm x 2.9mm x 1.1mm(開発中)
AEC-Q100 AEC-Q100 grade 1
  モノラルBTL 出力
機能 負荷診断機能
スタンバイ機能
過熱検出機能
過電流検出機能
UVLO



現行D級アンプとの比較

3.0W 出力フィルターレスモノラル D級アンプ「NJU8759A」

入力プリアンプ
PWM モジュレーター
D級出力ドライバー
低電圧誤動作防止回路(UVLO)
過電流保護回路
サーマルシャットダウン回路

*NJU8759データシートから抜粋

PWM 信号入力のD 級スピーカーアンプ /ドライバー「NA1150」

ロジック回路
負荷診断機能
スタンバイ機能
D級出力ドライバー
低電圧誤動作防止回路(UVLO)
過電流保護回路
サーマルシャットダウン回路

*NA1150データシートから抜粋

音声再生デモ動画

効果音、メッセージ音声共に「 高音質」なことをご確認ください。
わずか 2.3mm角のオーディオアンプICに集積(画面中央下の赤い矢印の示すデバイスが、「NA1150」)

主なオーディオ製品ラインナップ

「NA1150」やそれ以外のオーディオ製品も、Macnica-Mouserでご購入いただけます。

アプリ例

マイコンで音を鳴らすあらゆる用途の製品に適していますが、特に、以下に挙げるアプリケーションで採用や検討が進んでいます。

今後の開発計画

マイコン音声再生システム用ドライバー [音声アンプ] シリーズ ( NA1150 をベースとした応用製品)

*ステータスは適宜変更になります。最新ステータスは日清紡マイクロデバイス社webサイトをご確認ください。

さいごに

最後までお読みいただきありがとうございました。 日清紡マイクロデバイス社から、一押しの「PWM信号入力のD級スピーカーアンプ/ドライバー NA1150」について、
3つのおススメポイント「小型化」 「高音質」 「安心・安全」をベースにご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?

日清紡マイクロデバイス社は、2022年の1月に「リコー電子デバイス」と「新日本無線」2社の経営統合によって誕生した日系アナログメーカーです。
今回ご紹介した「NA1150」は、統合前の新日本無線の時代に開発された「NJM4558※」の系譜を継ぎ、その「音」のプロ集団の技術が集結し開発された製品です。
(※NJM4558は、1970年代から広く普及し、50年近くたった今も 音質を重視するオーディオ機器を中心に根強い需要がある、高音質・高品質を兼ね備えたオペアンプです。

「NA1150」が、今後、音声再生システムを開発される方々にお役に立てる製品と信じており、今回ご紹介させていただきました。
是非、この機会にご検討いただければ幸いです。ご質問やお見積もり依頼などございましたら、以下の [お問い合わせボタン] より、ご連絡ください。

また、さっそく「使ってみたい」と思われた方は、以下、半導体・電子部品の通販サイトMacnica-Mouser (マクニカマウザー) にて、1個からご購入いただけます。
以下に「NA1150」以外のオーディオ製品ラインナップも掲載しております。

Macnica-Mouser でのご購入

1個から購入可!以下製品リンクにて、Macnia-Mouserサイトに遷移します。

お問い合わせ

当製品に関するご質問、評価キットにご興味ある方はこちらからお問い合わせください。

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